【すべてのサッカー好きに贈る】わたしの中のフットボール第4弾!コーチ編

この連載企画ではサッカーの魅力についていろんな方に語っていただきました!
皆さんも、コロナによる自粛期間でサッカーができないことがあったと思います。
そんな経験があったからこそ気付いた”サッカーの魅力”を余すことなくお伝えします!

今回はTRAUM TRAININGつくば校小林大輔ヘッドコーチにインタビューしました!
インタビュアーはりこ、まっち、まる、すーです。

preコロナ:どんな風にサッカーと関わっていたか?

自粛期間の前はどんなことをしてた?

りこ:まず、コロナ前の普段の状態ではサッカーにどんな風に関わっていましたか?

小林コーチ:俺らはトラウムトレーニングっていう団体なんだけど、いろんな関わり方をしていて、ただメインは小学生中学生の子供たちにサッカーを教えるのが仕事です。コロナ前は、中学生の子たちはサッカーのチームを組んでいて、その子たちが毎日練習して土日は遠征に行ったりとか。それを僕らが引率したり、サッカーを教えたりしています。小学生の子たちはチームではないんだけど、やりたい子たちが集まってサッカーをするっていうことをやっています。

りこ:週どれくらいですか?

小林コーチ:木曜日以外は毎日やってる!

りこ:そうなんですね!遠征とかってみんなでバス乗って行ったりですか?

小林:そうそう!完全に密なんだけど(笑) あとは大会とかもあって、最後の質問項目で話そうと思ってたんだけど、毎年海外の大会に出ていて、今年は4月頭あたりにスペインに行く予定だったんだけど、ちょうど緊急事態宣言が出たタイミングで行けなかったね。毎年そのスペインの大会には出てた。

その活動の楽しさは?

りこ:サッカーを指導するということなんですけど、その「サッカーを教える」ことに対して楽しさとか魅力を感じることはありますか?

小林コーチ:まず夢中でサッカーをやっている子供たちを見るだけでもすごく嬉しいし、あとは本気でサッカーをやりたい子たちもいて、というのはみんな本気なんだけどその中でもサッカー選手になりたい子たちがいる中で、なかなかうまく行ってなかった子が少しのきっかけで自分たちが予想しなかったような成長やプレーを見ると、こっちもすごく楽しいね。サッカーの楽しさとか魅力って、俺らの中で言うと「驚き」だと思ってて、もともと予想してなかったことが起こるのがサッカーの面白いところだと思うんで、それが一つの試合の中でもそうだし、子供たちを長くチームとして預かってる身としてもそういう成長が見れた時はすごく嬉しいし、楽しいところですね。

りこ:すごく素敵ですね!

小林コーチ:あとはトラウムトレーニングではこだわっているところがあって、中学生とか小学生をあんまり分けてやらないんだよ。だから幼稚園生の子と中学生が一緒にやることもある。でもみんな本気でやるんだよ。それが俺たちが子供たちに一つ伝えていきたいところで、「誰とでもサッカーができる選手になってほしい」というのが想いとしてある。楽しいところは今言ったみたいに、サッカーは年齢とか性別とか関係なく誰とでもできるものだと思うから、それを子供たちができるようになってほしいなって思ってるところだね。それが魅力だと思う。

りこ:ありがとうございます!

どうして指導者になったのか?

すー:小林さんは中高とかサッカーやってきたと思うんですけど、どうして指導者というところに行き着いたんですか?

小林コーチ:俺ね、サッカー大学生までやったんだけど、小中高とそんなに強いチームにいなかったんだよ。小学生の時は本当にサッカー好きでいさせてくれた人たちだったんだけど、そんなに厳しいことも言われてことなかったし、練習もすごい細かいこと教えてもらったことないの。ただサッカーをずーっと好きでこれた。中学校の時も高校の時も毎日先生が来て練習教えてくれたわけじゃなかったんだよね、だから自分たちで考えて練習メニューを考えたりしなきゃ行けない状況だったんだけど、それが多分すごい楽しかったんだと思う。あとはそういうのを考えてやったらいくらでも変化するっていうことを多分思ってたから、それが一つかな。
 もう一つは、大人になってみて感じるのは、プロサッカー選手もみんな全然別次元じゃないんだよね。さっき言ったみたいにサッカーっていうのは誰とでもできるものだし。プロになっていた子たちも、小さい頃から「自分とプロは別次元だ」て思ってきてないから、だからプロになれたところもあると思う。プロはなれるもんだって思ってきた子たちと、プロなんて簡単になれないもんだって思ってきた子たちは、もうその時点で違ってくると思うんだよ。そういう意味で、2つ目は「本気でなろうと思って頑張ればなれるのかもしれないぞ」っていうことを言える大人になりたかった、ってところかな。

一同:(感嘆のため息)

小林コーチ:こういうのが指導者になってやりたかった目標で、今は実際それを叶えていると思う、自分の中で。ただもっとどんどん次のことが出てきているんだけど…

りこ:お聞きしてもいいですか?

小林コーチ:コロナを経て、っていう部分も入っちゃうんだけど、俺たちつくばだけじゃなくて旭川とか岐阜とかにもチームがあって、今はそこと繋がることをすごく意識してやってるのね。Zoomはもともとあったものなのに、コロナ禍になるまで気づかなくて、それを踏まえてみんなが繋がる場所っていうのを持てるようになったから、今度は全国のみんなと夢を共有することもしたいし、うちらはサッカーの団体で競争が楽しいから他の団体とどんどん大会とかで競い合って、もっともっと強くて大きい集団になっていきたいっていうのが目標だね。それはコロナを経たから感じたことでもあるんだけど。チームの子たちは全部で170人くらい、一部のスクールを入れたらもっといるんだけど、コロナ前にzoomで170人くらいで集まってミーティングして、あとは子供達が〇〇選手権とか言って動画撮らせて「この技できますか〜」とかやらせたりして。そういうのって今まで考えたこともなかったけど、すごい変化だね。目標は全国の子たちと繋がって、こういう考えを広げながらもっともっと大きいものにしていきたい、っていうのが想いであります。

サッカーを教えるうえで一番大切にしてることは?

りこ:小林さん自身が子供達にサッカーを教える上で一番大切にしていること、サッカーを通してこれを体現してほしいと思っていることは?

小林コーチ:自分を表現することをしてほしい。下手でもいいって子供たちは言われるんだけど、下手でも別にいいんだけど、でも自分を表現するっていうことがあくまでサッカーの面白いところでもあるから、うまくいかなかったり、小学生中学生だと周りの目を気にしたりすることで意外と自分を表現できなかったりする子たちがいる。それはサッカーが面白くなくなると思うから、子供たちにはいつでも自分をありのままに表現する選手になってほしいと思います。

りこ:ありのままを出すための具体的な指導方法ってあるんですか?

小林コーチ:(笑)そうだね〜どうだろうね。方法論を教えると子供たちは方法論が目的になりやすくて。どういうことかっていうと、「お箸をこういう風に持ちなさい」っていう箸の持ち方を教えると、子供たちは箸の持ち方をずーっと気にする。「好きなものを思いきり食べなさい」っていうと、お箸の持ち方が下手でも「めちゃくちゃ食べてやろう」っていう感じで向かっていくよね。気をつけているのはそういうところで、教える上では方法論がどうしても多くなるけど、好きに食べていいんだぞっていうことを伝えたいから、具体的な指示をするときに方法論よりかは目的のところを言うことが多い例えばエースの子に「今日の試合で1点絶対取ってみろよ」って言うと、プレッシャーを感じることもあるけど、「一点とる」ことを絶対考えるでしょ。そうなると自分を表現しなきゃいいけなくなるから、「パスを俺に寄越せ」もそうだし。表現するつもりがない子に「このタイミングでこう言う風に動いてね」みたいな方法論を言っても、さっき言ったように「コーチの言ったことをやる」が目的になっちゃうからね。指導方法で気をつけていることは、「目的をぶれないようにさせる」ってところ。

withコロナ:活動はどんな風に変わった?

サッカーの指導について

りこ:暗い話題になっちゃうんですけど、コロナの自粛期間はサッカーを指導するっていう立場において活動が変わったこと、なくなったこととかありますか?

小林コーチ:今は外でやれていてある程度日常に近いところには戻っているんだけど、2ヶ月くらいかな、外でみんなで練習をできなかったことが一番大きいことで、だけど失ったものってそれくらいなんだよね。その間俺らはすぐオンラインに切り替えてやれたし、それで良かったことの方が実は多くて、いくつか挙げると、まず中学生が日中に暇なことってないじゃん。それが自粛期間は中学生が午前10時とかからzoomで練習ができるんだよ。いつもは夜だから帰りも遅くなるんだけど、10時から練習ができるってサッカー選手と同じじゃん!

さの:確かに!

小林コーチ:教える側の俺らも画面を通して教えなきゃいけないから、率直にいうと腕がいるんだよ。だから俺たちのスキルも上がらざるを得ない。普段グラウンドではないような映像を見せながらの練習は刺激は強かったりする。指導の細かいところも整理できていないとzoomじゃ伝えられないから、そういう意味で教える側のスキルが上がったところはある。あと、子供たちが「イメージ」しないと練習できなくなったんだよ。全体だとみんながいてイメージしやすいんだけど、狭い部屋で一人でボール持っての練習何しよう、って考えると相当自分で想像力持ってないとダメじゃん。ただボール触ってても面白くないから、自分でいろんな状況を想定して練習してみようとか考えるとすごくいい。だから子供たちも想像力を持たざるを得なくなったんだよね。今までだったら一人でボール持って練習しなさいって言っても「何したらいいか全然わかんない」ってコーチに聞いてくる感じだったんだけど、今だったら多分彼らはいろいろできると思う。子供たちも考え方が変わってきた。

子ども達の様子は?

りこ:今までコロナの負の側面ばかり考えていたので、ちょっと意外でした!
   子供達の様子が元気ないな〜とかはありましたか?

小林コーチ:それはそうだね。最初は外でみんな集まってサッカーできないから悲しいところはあったし、それでサッカーやめようかなって思った子も多分いると思う。

りこ:それに対して話したりしましたか?

小林コーチ:しました。俺らのところの代表に風間さんっていうJリーグの監督とかしてた人がいるんだけど、そういう方とかもzoomで繋がれるから、風間さんの子供の頃からの境遇とか(風間さんの割とプライベートな内容なので抽象化しました)も含めていろいろな話を子供たちにしてくれて、こういうときに自分で想像力を持っていろいろできるかできないかで変わってくるぞっていうことを伝えてくれたのね。そうすると子供たちも前向きに捉えてくれて、コロナも自分が変わっていくきっかけと考えてくれたから、前向きに頑張ってくれたと思う。
 あとサッカーに限らずスポーツのいいところって、負けても次の試合があるじゃん。負けて終わりじゃない。だから、コロナとかがあってもそういう切り替えの早さとか、みんなスポーツ経験のある人は強いんじゃないかな。って勝手に思ってる。

自粛期間を経て改めて感じたサッカーの魅力は?

りこ:じゃあ次に移ります。コロナやその自粛期間を経て、サッカーの価値や魅力について新たな気づきはありましたか?

小林コーチ:さっき言ったのもそうだね。あと、サッカーって生活の中で言ったら、一般的には「なくてはならないもの」ではないと思うの。衣食住とかが第一に来るけど、サッカーは遊びとか娯楽の立ち位置で、はじかれていたと思うコロナを経験して思うのは、サッカーって大きい価値を持っているもので、この状況で逆にみんなやりたくなったと思う。極端な話、日本が戦争になったときにサッカーを教えてる俺らの仕事はなくなるなって思ってたんだけど、収入とかそういう意味では仕事はなくなっても需要はずーっとあると思う。むしろ戦争とかの時の方が需要があるんじゃないかな、みんなそういう場を持ちたいから。そこにお金を払うとなったら話はまた変わってくると思うけど。「公園でトラウムのコーチがサッカーやろうってみんなを呼んでるよ」ってなったらみんな「やりたい!」って言ってくるじゃん。そう思ったときに、サッカーに限らずスポーツとか遊び、なんならギャンブルとか娯楽の価値って大きいと思う。それに改めて気づかされたのがコロナだったと思うんだよね。
 あとは、サッカーの価値、素晴らしさって言ったら、「みんなでも一人でもやれるってところ」なんじゃないかって思う。一人だけではない、かと言ってもみんなでやるけどボールは一個しかないから個人の責任ってめちゃくちゃあるんだよね。みんなでも一人でもやれるのがサッカーの良さだなって思う。

afterコロナ:これからやりたいことは?

サッカーを通して成し遂げたいことは?

りこ:じゃあ最後になるんですけど、本当はコロナが収束したらどういうことをしたいかって聞こうと思っていたんですけど聞きたいことを変えます!サッカーを通して何を成し遂げたいと思っていますか?その思いにコロナ前後で変化はありましたか?

小林コーチ:サッカーとかスポーツを日常にしたい。どうしても日本だとビジネスというか仕事というイメージが強いから。例えば高校までサッカーやって、こっからは勉強に切り替えますとか。でもスポーツってそういうもんじゃないって思ってて、別に遊びでもいいじゃん、おじさんになってもずっとやればいいじゃん。仕事を休んでサッカーしにいきますって人が大人になってもたくさん出ていいと思うの。でもそんなことするのはタブーな感じじゃん、「こいつら不真面目だ」とかそういう目があって。

りこ:そういう風潮ありますね。

小林コーチ:だけどもっとそれが日常で理解されるようになるのが一番の、究極の目標かもしれない。スペイン行ったときに思ったのが、スペインの人はサッカーが日常だから全然その辺でサッカーするんだよ、普段から。女の人とかがわかりやすいんだけど、日本で小さい頃からサッカーやってる人って、今じゃ変わったけど、昔は「女子プロレスラー」みたいな人が多かったの。男の子っぽい子とか。でも、これはちょっと書かない方がいいかもしれないけど(笑)、外国人ってめっちゃ綺麗な人も普通に外でバチバチサッカーしてるのね。バスケとかもやってるし。足が太くなるから、とかそんなの気にしてる人いないから。それぐらい海外ではスポーツっていうものが日常の中に、人生にひっついて来ていると思うのね。でも日本は「意味あるの?」とか、「いつまでやってんの?」とかそういう風になりがちじゃん。あとは「女の子にスポーツは…」とか昔はさ。男はスポーツよりも勉強して大学に行った方がいいじゃん、とか。比較対象が本当はそこじゃなくて、本当はないはずなんだけど、なぜかそういう無駄なこととして捉えられる傾向がまだあるんじゃないかって思ってて。俺は究極の変えたいところはそういうところで、サッカーをもっと日常にして、ずっと誰でも楽しめるものであり続けるのが今の目標です。

今後のサッカー教室は?

りこ:あとひとつ聞きたいことがあるんですけど、今オンラインで全国と繋がることができるようになったって仰っていたんですけど、今後のサッカーの教室ってどんな風になっていきますか?

小林コーチ:それが予想できなくて、まあ変わってくると思うよ。今のあるものだけで、例えばzoomとかだけで考えたら予想できなくて、だけどもっとすごいものが出てくると思うの。バーチャルの世界でサッカーできるとか、そういうものが10年後、20年後に絶対出てくると思うから。だから、今いる土地でサッカーするっていう考えはなくなってくると思う。チームメイトが全国中にいますとか。で、対外試合の時だけみんな集まってやりますみたいな、練習は遠隔でできちゃいますみたいな。だから正直今は予想できないけど、こういうメカニズムが発展していろんな人が繋がれるようになるから、本当にもっと国や土地が関係なくなると思う

りこ:世界中でサッカー教室同時開催とかできたらめちゃめちゃいいですね!

小林コーチ:あと、そうなるとヨーロッパがサッカーの本場、日本はヨーロッパより下っていう今の状況が変わって、日本の方がもっとすごい選手が出てくる可能性も出てくるじゃん。世界中が同じ指導法をやり始めるし、日本の文化も変わってきて。勢力図みたいなものが今のままでは行かないと思う。

ポジティブな変化

まっち:コロナ前はもちろん普通に対面でやってて、コロナの自粛期間に入って2ヶ月ほどリモートで練習して、今また普段通り対面に戻ったということなんですけど、その自粛期間のリモート練習の前後で子供たちに変化はありましたか?

小林コーチ:上手くなったんだよね!それが奇跡みたいな話なんだけど。そりゃあ体力とか対人の感覚とかは落ちるよ。でもボールを触ることに関しては、間違いなく上手くなって帰ってきた。それが一番。

りこ:自主練の時間が増えてみんな「個」を磨いた、って感じですかね。

小林コーチ:ほんとそう!

すー:子供達自身も気付いているんですかね?

小林コーチ:どうだろうねー。子供達は中断期間あけた時は「しんどい」とかの方が強かったかもしれないけど。体力的な部分で。でも俺らが見た感じでは上手くなってたから、「お前ら上手くなってるぞ」って言ったらみんなポカーンとしてた。

りこ:実感ないですよね、「こんなに疲れてるのに」って感覚で。

すー:そういうのって自分では気づかなかったりしますよね。客観的に見てる人がいないと。

小林コーチ:あとは身長がかなり伸びたと思う。それでひとつ説があって、毎日練習してる人よりも、ちょっと休みを挟みながら練習してる人の方が身長伸びるっていう説がある。本当のところはわかんないけど。2ヶ月も会わなかったら、子供たちも成長期だから単純に身長伸びるんだけど。でもいつもの2ヶ月より身長伸びてるように見えた!

りこ:今回はとてもポジティブな記事が書けそうでとてもワクワクしています!以上で終わりになります!

インタビュアーの感想(まっち)

終始小林コーチの深い熱意や信念が伝わってきて、あっという間のインタビューでした。

ただ「サッカーの技術を教える」というのではなくて、子供たちの成長や自己表現、プロを目指すマインドの部分まで考えて指導をされていて、子供たちは幸せだな〜とすら感じました!
また、「誰とでもサッカーが出来る選手になってほしい」「サッカーを日常に」といった、トラウムトレーニングさんや小林コーチのサッカーの価値観についてもお聞きすることができ、非常に興味深かったです。

今回の第4弾で「わたしの中のフットボール」の投稿は最後です。
最後までお読みいただきありがとうございました!!!

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