【Cambodia Time】歴史編
私たちWorldFut TSUKUBAがサポートしている国、カンボジア。
カンボジアってどんな国?カンボジアのことを楽しく知ろう!
という企画が【Cambodia Time】!
今回は「歴史編」ということで、カンボジアの歴史、特にポルポト政権下のカンボジアの様子について紹介します!
ポルポト政権=クメール・ルージュ
今から40年ほど前、カンボジアではポルポトという人物が政権を握っていました。彼の政権は「クメール・ルージュ」とも呼ばれています。
(クメール=カンボジアの古い呼び名
ルージュ=共産主義・赤の意味)
最初は当時カンボジアを支配していたアメリカを追い出した政党として英雄的存在でした。
しかし、彼はその後大虐殺を行い、国民の1/3にあたる約300万人を殺すことになります。悲惨な歴史の背景にあった考え方とは…?

原始共産主義
ポルポトは政権に就くと、『原始共産主義』を掲げます。
『原始共産主義』とは、
「全てを無くし、原始時代のように学校や病院、お金もない環境を作り、国民が全て農民となることで自給自足のお社会を作ろう」
という考え方で、資本主義とは真逆の発想です。
そして、彼は自分の考え方に反対する国民を農村に送り強制労働させたり、処刑したりしました。
彼が酷かったのは、「反対する人」だけでなく、「反対しそうな人」も処刑したことです。「反対しそうな人」とはどんな人々なのでしょうか?
それは、知識がある人、英語を喋る人、メガネをかけている人など、、、容赦無く処刑されました。今の時代で考えると私たち大学生は真っ先に処刑の対象になるでしょう。恐ろしいです。また、強制労働のため首都のプノンペンから村に歩いて移動する際、検問所で持っている・身につけている高価なものも没収されました。
キリングフィールド:虐殺が行われた場所
カンボジアには、虐殺が行われた「キリングフィールド」と呼ばれる場所が全国に300箇所以上あります。
右図の「キリングツリー」では、赤ちゃんが頭を打ち付けられて処刑されました。その際、クメールルージュの音楽を爆音で流し、虐殺している音が周りに聞こえないようにしていたと言われています。


キリングフィールドには、左図のような凸凹した地面が見られます。実はこの場所、処刑した人を埋めた場所なのです。腐敗した遺体から出たガスにより土が膨らんでいます。雨が降った日には、埋まっている骨や歯の破片が出てくることもあるようです。
現在のカンボジア
現在、クメール・ルージュは完全に解体しています。しかし、だからと言って、カンボジアは平和な国となったのか?というと実はそうとは言えません。
現在、カンボジア王国ではフンセンという人物が政権を握っていますが、30年以上実権につき、実質独裁化しています。
彼に反対する野党、野党の躍進を伝えるメディアの解体を行い、市民やジャーナリストの弾圧も行いました。日本にあまりカンボジア独裁化の情報が少ないのも、この弾圧が影響しているのでしょう。

現在への影響
カンボジアで40年前に行われた大虐殺は、現在に大きな影響を与えています。
虐殺により、現在の知識人の人口が少ないです。教育軽視の風潮が根強く残っており、それが、私たちWFTがサポートを続けている村の子ども達が学校を辞めたり、出稼ぎが続いたりしている理由になっています。また、地雷が多く残っていて危ない地域も多いです。

最後に
カンボジアの子どもたちの笑顔の裏に隠された歴史の一つとしての、ポルポトによる大虐殺。どう感じたでしょうか?
私たちWFTは、カンボジアをサポートする学生団体として、活動している村の事だけでなく、カンボジアという国のこともしっかりと理解した上で活動を行なっていくべきだと考えています。
これは余談になりますが、Netflixなどの動画配信サイトにて、カンボジアの歴史知識を深めることのできる映画が沢山あります!興味のある方は是非そちらもご覧ください😌
参考文献・写真引用元
・GOGO!CAMBODIA!
https://cambodia.go-go.world/2018/11/04/history/#i-5
・東洋経済ONLINE
https://toyokeizai.net/articles/-/246151
・Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/フン・セン
・https://note.com/rstudio1201/n/n665bfe0c32f0
・ダビナカマガジン
https://tabinaka.co.jp/magazine/articles/34304